北海道大学大学院情報科学研究科

ネットワーク分析

World Wide Web におけるリンク構造やソーシャルネットワークサービス(SNS)における友人関係は、頂点と辺からなる巨大なグラフとして表現できます。また、アマゾンなどのオンラインショッピングサイトの顧客と購入商品との関係なども巨大グラフで表されます。このような巨大なグラフで表現されるデータは、インターネットの発展と共に2000年代初頭から急激に増加しており、しかもそれらのデータのグラフ構造は時間とともに変化しています。有用な情報を含むグラフデータも多くありますが、巨大で複雑なものからそのような情報を取り出すことは簡単ではありません。例えば、体育会の部活の反省フォーラム上の発言に対する返信ネットワークの時系列データに触れてみてください。このフォーラムの中心的な存在や仲良しグループがどのように変化していったかや、 炎上やトピックの盛り上がりなどをどのように検出するかなどに役に立つ手法の開発を行っています。

コミュニティー発見

SNSなどの現実に存在するある関係を表現したグラフでは、類似した特徴をもつ頂点の集合(コミュニティー)が密につながっています. コミュニティー発見は, 推薦や伝染病の伝播解析, リンク予測などの様々な応用を行うための, 最も基礎的な技術の一つです. 本研究室では, 時間変化するグラフ上に定在するコミュニティーの発見に取り汲んでいます.(担当 : 幸若

example.png

グラフ時系列による異常検出

情報技術の進歩は, 非常に大規模なデータを容易に, かつリアルタイムに記録することを可能にしました. それに伴い, これら時々刻々と記録されるデータから, 異常な変化を特定する異常検知技術が1920年初頭から研究され続け,機械の故障検知, 不良品の検査, クレジットカードの不正使用, さらに病気の早期診断に活用されてきました. 2000年代初頭から急増している巨大なグラフ構造で表されるデータに対しては、グラフの時系列変化に着目することにより、コンピューターネットワークのハッキング検知, SNS上の炎上検出, 伝染病検出などが可能と考えられます。 当研究室では, コミュニティー発見技術を応用したグラフ時系列からの異常検出手法の開発に取り組んでいます[sada_2013a].(担当 : 幸若

rect3428.png

トレンド追跡

トレンド追跡とは,ネットワーク上におけるコミュニティがどのようなものに興味を持っているか,またそれらの興味がどのように変化していったのかを知ることが目的です. そのためにはネットワークの各時刻においてコミュニティがどのように変化して言ったのかを逐次的に観察する必要があります. 私たちはテンソルによって時間変化するネットワークを表現し,テンソル分解と呼ばれる手法でコミュニティの構造をネットワークから見つけると同時にそのコミュニティが時間によってどれくらい活動的であるか,トレンドを抽出する研究を行っています. テンソルは多次元配列で表現でき,例えば隣接行列で表現されるネットワークの時間変化は3階のテンソル,すなわち3次元配列で表現できます.(担当 : 木村Trends.gif

影響最大化

ネットワーク上では,ノード間で影響を受け合うような現象が起こることがあります.例えば,伝染病の感染のような現象です.もし感染の連鎖が続けば,発生源だけでなく,ネットワーク全体に大きな影響を与えることもあります. 伝染病以外にも,口コミやデマ情報の拡散や,コンピュータ同士のネットワークにおけるコンピュータウイルスの伝染などでも同様に伝播の連鎖が起こります. 例えば,買い物をするときに企業のホームページに載っている情報と,実際に使った人の口コミではどちらをより参考にしたいですか.後者の方が参考にしたいという人の方が多いのではないでしょうか?口コミというのは,大きな宣伝力を秘めているのです.

information_propagation.pngそこで,社会的ネットワーク上で,できるだけ広範囲に影響を伝播させるには,情報源としてどの個人を選べばよいかという研究を行っています. 例えば,企業が新しい商品の宣伝をするのにSNSを利用したいという時,限られた数の試供品を配って,口コミによる評判の拡散をできるだけ広範囲に広げるには誰に配ればいいかといった戦略を立てるのに役立ちます.(担当 : 田畑

 

PAGETOP
Copyright © 情報認識学研究室 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.